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スペインギャラリー　Vol.19鶏の丸焼き／Pollo Asado

週末のランチやバルの日替わりメニューに人気の、みんなが大好きな料理のひとつ。丸鶏を買ってきて家庭のオーブンで焼き上げる人もいるが、テイクアウト用に焼かれた鶏を売る専門店も多い。我が家の近辺を一周するだけでも、かるく４～５件の専門店があるぐらいポピュラー。
数年前にリニューアルされて小奇麗になっているが、昔からある近所の専門店「ブエン・グスト」。鶏の丸焼きをメインに、テイクアウトのお惣菜を販売。

週末の正午過ぎからは、いつもお客さんが並んでいる。昼食の時間が遅くなりがちな週末は、1時30分から3時30分ぐらいがピーク。付け合わせのポテト類、白いご飯、パエジャ、野菜類のソテー、サラダ、トルティージャ、パンなどが並ぶ。どの店もだいたい定番は鶏、フライドポテト、トルティージャかサラダのセット。

金棒に通した鶏を引っ掛けると、グルグルとまわりながら加熱する鶏専用のロースター。これなら隅々まできれいに焼き色が付けられる。好みの焼き加減に焼いてもらうこともできるし、「左から2番目のをちょうだい」と、焼きあがったものの中から選ぶこともできる。焼きあがったら手前の台に取り出して販売。流れ出す焼き汁がソースがわり。
「速やかに消費してください」の文字入り。(下の写真右)

注文は一人分の鶏半分から。1匹1.2Kg前後の小さめのものを使う店が多く、注文ごとに密閉プラスティック容器に詰めてくれる。値段も重さではなく、個数で設定されている。昔はアルミパックにアルミ箔や厚紙などでフタをしていたが、食品衛生法によりアルミの使用が規制されるようになった。

焼き立てをはさみでタテ半分に切り分けてからパックに詰めてくれる。市内では1匹6～8ユーロぐらいが相場。二人分の付け合わせ2品とセットで10～12ユーロ、といったところ。ちなみにスーパーで普通に販売されている丸鶏はブロイラーなら1㎏あたり2～2.5ユーロ前後。低温で40～50分かけて焼かれた鶏はパサつかず、内部もしっとりとした仕上がり。ロースターで回しながら焼かれるので、隅々まで全体にしっかり焼き目がつく。

すぐ近くのもう1店、一見普通の昔からあるバル「ロス・カラマレス」カウンターだけの小さなバルで、つねに地元のおじさんたちがビールを片手にたむろしている昔ながらのお店。カウンターの反対側にロースターがあり、ここでもいつも鶏がグルグル回っている。やはり週末には行列ができている地元の人気店。忙しそうに作業を続ける様子が窓から見える

このバルの壁に貼ってあるテイクアウトの値段表には典型的なバルメニューが並ぶ。 Raciones／ラシオネス、一人分の１皿盛り Bocadillos／ボカディージョ Montados／モンタードス、バゲットのオープンサンドイッチ Pinchos／ピンチョス、おつまみ Oreja a la plancha/豚の未実の鉄板焼き5.6ユーロ、 Alitas de pollo/ 鶏の手羽先フライ3.2ユーロ、 Tortilla entera/ トルティージャ1枚6.9ユーロ、 Barra de pan/ バゲット1本0.5ユーロ、Huevo cocido/ゆで卵1個0.5ユーロ・・・