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スペインのトレンド　Vol.27世界一高価なトルティージャ

この数年、様々な企画に参加して話題が尽きないマドリッドのマリオ・サンドバルシェフ。
今回、共同購入型クーポンサイト「グルーポン／Groupon」からの依頼にこたえて制作したのが、世界一高価なトルティージャで、1枚約4人分が837ユーロ。　
このトルティージャをサンドバルシェフのレストラン「コケ」の10皿からなるコースメニュー（ワイン付きで一人約150ユーロ）に組み込み、抽選でペア一組を招待するというのが今回の企画。
材料と作り方は基本通りに、ジャガイモ、タマネギ、タマゴ、オリーブオイル、塩だけだが、選りすぐりの素材を使用することで原価がアップ。(画像groupon.es)

グルーポンが掲載している、シェフがこのトルティージャを作っている様子のビデオは
こちらから。（2分34秒、スペイン語）

このトルティージャに使用されている材料はこちら。

ジャガイモ600gr 　
大西洋に面したフランスのノワールムティエ島でだけ栽培されている「ラ・ボノット／La Bonnotte」というジャガイモ。皮が薄い小さな品種で、中身は黄色。海の近くで栽培され、肥料として土に海藻が加えられるため、海の香りとかすかな塩味がする。
柔らかいので収穫などは手作業で行われること、年間の栽培量が少ないことなどの理由で高価格で取引されている。1㎏あたり500ユーロ。

オリーブオイル 　
ファルガ種／ Fargaのオリーブから絞られたエクストラ・バージン・オイル「エル・ミル・デル・ポイグ／Aceite de oliva virgen extra El Mil del Poaig」を使用。オイルは緑色でフルーティ、やわらかい苦みとかすかな辛味がバランスよく混じり、ハーブやアーティーチョーク、柑橘類、アーモンドの香りがするそう。樹齢1000年以上のオリーブの実を使用するため、生産量が少なく非常に高価。
光による変質を防ぐため、陶器製のボトルで販売されている。そのデザインの斬新さにも注目されている。500㏄入りボトルが130ユーロ。

タマゴ6個 　
フランスの地鶏の品種「マラン／marans」の卵を使用。スペイン国内でベジョタ（どんぐり）をエサに与えて放し飼いにしたもので「イベリコ鶏／ガジーナ・イベリカ」と呼ばれる。オメガ3脂肪酸が豊富に含まれる。タマゴ1個が約3ユーロ。
下の画像がフランス産のマラン鶏のタマゴ。スペイン産マラン鶏のタマゴは、殻の色は普通のものとあまり変わらない（上の画像の上部）。 (画像.marans.eu)