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スペインコラム Vol.9キノコの話
秋といえばキノコ、10月頃からが旬で、雨が降った翌日には土の中から一斉に顔を出す。
スペイン各地の山岳地帯で見られるが、特に中部から北部にかけて豊富に採取できる。キノコ狩りもさかんで、週末には早朝からカゴを抱えて真剣に採取する人、ピクニックを兼ねて山歩きを楽しみながらキノコを探す家族など様々。自生する種類も豊富で、毒キノコを見分けるためのガイドブックなども多数用意されている。
市場には、国産をはじめフランスやイタリア産のキノコも並ぶ。年中見られるのは栽培もののマッシュルームと「カルド」と呼ばれる平茸。最近はブラウンマッシュルームやシイタケなど、様々な種類が栽培されるようになってきているが、昔からよく見られる国産もの。
右上:Champiñon/チャンピニョン(栽培もの)
左:Amanitas/アマニータス(天然もの)
タマゴ茸。テング茸の仲間。
若いうちは卵のように真っ白な楕円形で、成長するにつれ中からオレンジ色の頭が出てくる。
右:Trufa/トゥルファ
トリュフ。写真は夏トリュフ/Trufa de Veranoだが、秋から冬には黒トリュフ/Trufa Negra も入荷する。
スペインはイタリア、フランスと並ぶ黒トリュフの出荷国。ウエスカ、ナバラ、テルエル、カタルーニャ地方の山岳部などで採れる。
左:春野菜とペレチコスのソテー
栽培ものは、軸を切り離し、汚れや砂を軽く落とせば完了。
天然ものの場合は、軸を切り離してからナイフやブラシで表面の汚れをこそげ取る。汚れがひどい場合は、大きなキノコなら皮むき器で薄く皮をむき、ぬれ布巾で拭いたり、小さなものならブラシをかけながら水洗いすることも。
水洗いの後、丸ごと沸騰した湯の中で1〜2分ゆでて念入りに汚れを落とす人も。虫がいる場合、少しなら気にしない人が多い(!)。
大量にいる場合は、削りとるのが無難。
右:ニンニク炒め/Setas al Ajillo (アル・アヒージョ)
いちばんポピュラーな食べ方。たっぷりめのニンニクのみじん切り、又はスライスとオリーブオイルを火にかけて、ニンニクが色づき始めたら丸ごと、又は使用方法に応じてカットしたキノコを投入。こちらの人は、かなりしっかりめに火を通してしまう傾向がある(残念ながら歯ごたえを残す、という感覚は無し)。水分が出ないように強めの火で、あまり動かさないで加熱し、仕上げに塩とパセリのみじん切りを加えて出来上がり。
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