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スペインコラム Vol.40「ニュースと社会」
【ニュースから】
バルセロナの観光名所の一つに挙げられるカタルーニャ広場（右写真）には、たくさんのハトがいることで知られている。その広場にある市の観光案内所で働く女性が肺疾患を患ったのは、蔓延するハトの糞が原因であるということが先日カタルーニャ裁判所により認められた。この女性は2008年から2010年まで同広場とそこから延びるランブラ通りにある案内所に勤務、肺を患い、勤務場所の変更を雇用者に訴えていたが認められず、裁判へと持ち込んだ。他の勤務地で働いていればなりえなかった病気であるとして、今回の件は労災として認められ、注目されるケースとなった。
【社会】
今年の1月から大幅にアップしたスペインの最低賃金は、月給707,6ユーロ。これまでの655,20ユーロからその8％にあたる52,4ユーロが引き上げられたことになる。この金額は、年齢、性別、契約期間にかかわらず、1週間40時間労働で年間14回払い（12回＋１年に2回のボーナス）、パートタイムの場合にも、この金額をもとに就業時間の割合に応じてこの数字が適用されなければならない。スペインでは約550万人が最低賃金で働いているといわれており、彼らにとっては朗報となったが、報酬額にかかわらず全職業に適用しなければならない政府が決定する1年ごとの昇給額は、今年もたったの0.06％。
ヨーロッパの他国に比べるとまだまだ低賃金のスペインだが、不景気が続いていたこの数年間は0〜1％の最低賃金上昇にとどまっており、今回の8％アップはこの30年間で最高の数字となった。ちなみにヨーロッパの他国と比較すると、トップはルクセンブルグの月給1.922,96 ユーロ、ベルギー(1.501,82)、アイルランド(1.501,80)、オランダ(1.461,85)、フランス (1.457,52)、イギリス (1.378,87)、最も低いのはブルガリアで200ユーロにも満たない（Eurostatのデータより）。
画像abc.es
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