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スペインコラム Vol.15サルバ・パエジャス/Salvapaellas
家族の集まりや週末のパーティーに今も昔も人気のパエジャ。最近はテイクアウトも人気で、予約注文しておき指定時間にお店に取りにゆく、または宅配してもらうというのが一般的。炊き立てのパエジャを鍋ごと持ち帰るにはアルミホイルで鍋を覆い、段ボールの切れ端、紙ナプキン、新聞紙などで取っ手を持って、というのがふつう。ここに目を付けたアルバセテの若者2人、ルーカス氏とフアン・マヌエル氏/. Lucas Castro y Juan Manuel Lorenteは宅配用パエジャ鍋入れを作り、販売することを計画。
まずは市場調査を行った結果、年間を通して国内では約1400万件のパエジャのテイクアウトの需要があり、レストランなどでの提供と合わせた全体のパエジャの販売量の約7%にあたるという数字が出た。得に多いのは夏のバケーションの時期ということで、今年の夏に向けて1年間バレンシアのパエジャ専門店で働きながら研究。そうして完成させ、すでに特許も取ったというパエジャ鍋の入れ物が「サルバ・パエジャス/Salvapaellas」で、「救う」という意味の動詞サルバール/salvarとパエジャを合わせた創作語である。宅配ピザの箱のようにも見えるが、上質の段ボール紙を使用、厚めの底と取っ手の部分のデザインに工夫があり、簡単に組み立てられるうえ、いくつかのパエジャを重ねて運ぶこともできる。届け先や店名を書き込むスペースもあり、フタ付き、フタなしの両方で使用できるそう。
「これなら服や手が汚れないし、やけどもしない。一度使ったら病みつきになるはず。今年の夏のヒット商品になること間違いなし」と25歳のルーカス氏は自信満々。商品は食博などでの紹介を終え、すでにマドリッドやバレンシア、セビージャなどへ出荷されている。サイズは4種類、55pのものなら一つ0.8ユーロ(80センティモ)で200個から販売。
販売に当たるのは、インノグルメ社/innoGourmet S.L、サルバパエジャスの紹介と販売サイト、画像はwww.Salvapaellas.es。
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