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スペインコラム Vol.13エル・ブジ・フンダシオン
2010年2月、フェラン・アドリア/Ferran Adriaとフリ・ソレール/Juli Soler(旧レストラン・エル・ブジの二人のオーナー)をリーダーとして活動を開始したプライベート組織がエル・ブジ・フンダシオン(「フンダシオン」は「基金」「協会」などと訳せる)。2011年にレストラン・エル・ブジを閉店、「レストラン」から「フンダシオン」と形を変えて、料理界をはじめ他業界とのつながりも含めた「creacion/ クレアシオン(創造)」活動の中心となる場所と、バーチャル百科事典を造り出すのが主な目的。これらの活動により、料理人が「働くスタイル」と「考え方」が変わってゆくだろうと言われている。将来のブジが国全体の財産として最も良い形を残せるように、と、カタルーニャの政府、エル・ブジがあったロセス市の協力も得て開始した計画でもあり、国際的な文化遺産としてとらえられ、カタルーニャのプロモーションにもなるであろう、とされている。
創設当初から明確にされている二つの大きなプロジェクト、一つめはレストラン・エル・ブジの建物、情報、書類などのすべてを管理し、保存すること。カラ・モンジュイ/Cala Monjuic のレストラン跡の建物は改装され、一般公開してブジの歴史と料理のすべてを理解してもらうための見学コースなどを設ける。エル・ブジ・フンダシオンの活動の大半もここで行われ、創造性に関する様々なアクティビティも用意される予定。
エル・ブジ1846の敷地内に料理研究の場として設けられる施設。30〜40人の飲食業界のプロからなるグループが、1年のうち8か月間、創作活動を行う。年間に20日のみオープンする
「elBullirestaurant」は7月又は9月のディナーの営業が予定されており、そのうち抽選で選ばれる50%の来客は無料で招待。残りの50%は飲食料金を払い、その収入はフンダシオンの活動資金の一部に充てられる。フンダシオンの建築が予定されているカラ・モンジュイ/CalaMontjoiは、カップ・デ・クレウス自然公園/ Parque Natural del Cap deCreusの一部。景観と自然環境を守るため、フンダシオンの施設の大部分はトンネル状の地下に建設され、風力と太陽熱による発電を利用する点をアピール。石造りの壁が木々の間からのぞき、建物が自然になじむようなデザインを予定している。
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