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スペインのレストラン　Vol.11【ル・エッグ】 L’EGGS

バルセロナのホテル内のメインダイニングなどを中心に活躍中のパコ・ペレスシェフ。彼の新しいガストロノミープロジェクトとして2013年10月にオープン、国内ではおそらく初の、卵が主役のガストロノミーレストランがル・エッグ。カタルーニャ語で冠詞「LOS」を表す「L」と英語の EGGS／タマゴをあわせた創作語「L’EGGS」が店名で、メニューには新旧交えたタマゴ料理がずらりと並ぶ。フライド・エッグ、トルティージャ、スクランブルエッグはもちろん、他の素材と組み合わせたクラシック料理など20品以上、卵はすべて最高級クラスの地鶏の卵を使用する。ハーフサイズの一皿が、それぞれ7～12ユーロほど。

パコシェフ／Paco Perez(写真右）は、12歳から料理人として働き始め、ミシェル・ゲラール氏、フェラン・アドリア氏のもとで研修を積む。トップクラスのシェフと共にカタルーニャで育ってきたベテランシェフのひとりで、伝統料理を提供していたジロナのホテルのレストラン「ミラマル／Miramar」を現在のレベルまで引き上げた。ほか、バルセロナに3店、ドイツにも１店を手掛ける。

良質の卵を使うことは当然として、生ハムはアルトゥーロサンチェス社／Arturo Sanchezの最高級品「純イベリコ種、べジョタ・グラン・レセルバ／Iberico puro de Bellota Gran Reserva」を職人がオーダーごとにナイフでカットしたものを提供。

「他とは何かが異なるもの」「みんなが好きなもの」「全客層が対象で、納得プライスであること」を条件に、タマゴ専門店という楽しいスタイルを提案。地元客のほか、観光客までターゲットに含まれたプロジェクトで、もちろんシェフも「タマゴは大好きな素材」なのだそう。

（写真左上）骨髄にのせたウズラ、鷹の爪、タマネギとサヤインゲン。
（写真左中央）チーズのオリーブオイル漬け、オリーブのオレンジ詰め、　ローストアーモンド、アンチョビ、ロシア風サラダ

Brunch and Kidsとしてファミリー層も狙い、キッズスペースを別階に設けて大人は別テーブルでゆっくり食事ができるよう配慮。
夜はガラリと雰囲気を変えて深夜まで楽しめるカクテルとDJミュージックで幅広い客層をターゲットにしている。