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スペインのレストラン　Vol.43 シン・ノンブレ／ Sin Nombre Las Tapas creativas

シン・ノンブレ／ Sin Nombre Las Tapas creativas
Calle Libertad, 7, 50003 Zaragoza
Tel: 976 29 40 01
営業時間: 12:00?17:00、20:00?1:00

店名の「シン・ノンブレ」は「名前がない」という意味。サブネームに「クリエイティブ・タパスの店」とある。
場所はアラゴン地方の首都、サラゴサ。有名なピラールの教会がある旧市街には「バリオ・デル・トゥーボ／Barrio del tuvo」と呼ばれる小さな区域があり、入り込んだ細い道沿いに飲食店が密集している。
サラゴサでタパスの食べ歩きをするならこのトゥーボ地区、といわれている↓
アラゴン特産の仔羊「テルナスコ」を扱うアサドールも何件かあった。

祝日のお昼で営業している店舗が少なかった中から、客数が多くありつつも入れるスペースがあるお店を探しているときに通りかかったのがこのお店。
カウンターにたくさんのタパスが並んでいて、通りからもよく見える。

オープンから2年ほどの新しいお店で、カウンターに並ぶたくさんのタパスが売り物のお店。地元の食材を使ったタパスコンクールの受賞歴もあるらしい。

入り口の看板↓
魚のセビッチェ、ミックスセビッチェ、エビとブラッディマリーのセビッチェと、ピスコサワー、スピリッツ類、とある。スペイン中で大流行、タパスとしてもすっかり定着したセビッチェは、生魚をかんきつ果汁でマリネしたペルーの料理「お刺身マリネ」。

奥にはちょっとしたテーブル席も見える店内。
カウンターでまず目を引くのはコロッケ、大きめサイズで1個2ユーロ。　
定番の生ハムコロッケのほかに、「ウエボ・ロト（フライドポテトとフライドエッグ）とチョリソ」「ヤギチーズとリンゴ」「イカスミごはん」のコロッケがあった。

ずらりと並ぶ小鉢には、自家製ニョッキ、エンパナディージャ（餃子型の小さなエンパナーダ）、合鴨胸肉とクスクス、塩ダラと野菜の天ぷら、アーティーチョークとメルルーサのロメスコソース、マグロとホタテのタルタル、ガルバンソのピューレなどがタパスサイズで盛り付けられていて、一品2～5.5ユーロ。

注文したのは生ハムのトスタ、イカスミごはんのコロッケ、ウエボ・ロト（ポテトとフライドエッグ）のコロッケ↑、テルナスコのパテとリンゴ。「テルナスコ」は、サラゴサが位置するアラゴン地方特産の大きめの仔羊の品種。もう一つのサラゴサ名物でフキの一種の「ボラハ」のテルナスコ（仔羊）とキノコ包みは残念ながら品切れ。
コロッケやエビフライ、手羽のから揚げなどの揚げ物も含めた温かいタパスは調理済みでカウンターに並んでいて、すべて電子レンジでチン。コロッケの衣などがへなってしまう欠点はあるが、出来上がりが目に見えているので注文はしやすい。ごく普通のバルだが、地元の食材を使っている点と、それぞれのタパスがきちんとおいしく作られている点が◎。