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スペインのレストラン　Vol.16【エメ・ベ・ガロテ】 Eme be Garrote

サン・セバスチャンの偉大なシェフ、マルティン・ベラサテギ／Martin Berasategui氏は、自身の名前と同名のレストランのオーナーシェフとしてサンセバスチャンで活躍するほか、ビルバオ、バルセロナ、テネリフェ、メキシコ、ドミニカ共和国のホテル内のレストラン併せて9店を展開中。2014年のミシュラン評価では、すべての店の星の数の合計が7個となり（3＋2＋2）、「自分は世界で一番幸せなシェフ」とのコメントがあった。多くの有名シェフが彼のもとで修業を積んでおり、師と慕われている。

シェフが地元の肉卸業者ルイスミ氏との共同経営で2013年にオープンしたのがこのお店「エメ・ベ・ガロテ」で、エメ・ベはシェフのイニシャルであるM.Bのスペイン語読み。「Cocina de Raiz／根源の料理」をテーマとし、一見シンプルに見える料理にも、素材を知り尽くしたシェフの細かな気遣いが込められている。　お店はラ・コンチャ湾から少し内陸へ入った緑に包まれた場所、イバレタ地区／Ibaetaにあった昔のシドレリア／Sidreria（シードルをメインに料理も提供する飲食店）を改装。昔ながらの内装に北欧を意識した近代デザインを交えた不思議な空間をつくりだしている。テーブル同士の間が広く、空間をリッチに使用し、着席で約90名を収容。客単価は約30～50ユーロ。

平日にはランチメニューを用意。水、ワイン、コーヒー（ネスプレッソ）が込みで30ユーロ（税別、2014年6月現在）。12名以上からは特別メニューを組んでくれる。

バスクらしく炭火を多用、最新テクニックを使った前菜などを織り交ぜながらも比較的リーズナブルなので、肩ひじ張らずに気軽にベラサテギシェフの料理が堪能できるお店。ハーフポーションにできるお皿もあるのがうれしい。

メニューは前菜7品すべてが15ユーロ、魚、肉料理はそれぞれ4品ずつが各20ユーロ、デザート6品は各10ユーロと、明快でわかりやすい。これならメニュー選びや予算に悩まされることなく食事が楽しめる。メニューは「自然はすべてを知り尽くしている。それを聞こうとする姿勢のみが必要」と紹介されている。

（画像はemeberestaurante.comより）