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スペインレストラン紹介

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スペインのレストラン Vol.28グエユ・マル/Gueyu Mar

アストゥリアス地方のリバデセジャ、ベガ海岸/Playa de Vegaにある石造りの1件屋。店名の「グエユ」は同地の言葉で「目」という意味で、「マル」は海のこと。
ベガは人口約40人の小さな村で、約2kmにわたる自然のままの景色が美しいところ。正面入口前の庭に並べられたテラス席からは、海岸を眺めることが出来る。

オーナーは、アルバレス・アベル氏と夫人のルイサさん。隣町のアサドール「ラ・パリージャ/La Parrilla 」で20年間プランチャ前で勤務した後、2007年にオーナーシェフとして「グエユ・マル」をオープン、古い民家を改装して営業を始めた。  
同店の売りは新鮮で高品質な魚介類で、それらの炭焼きが専門のお店。オーナー自身がカンタブリア海のいくつもの漁船や漁師と連絡を取り合い、その日に揚がった魚介類に応じて毎日の仕入れが行われる。店先のショーケースに毎日並べられる魚介類は見ごたえじゅうぶん。「スペインで一番おいしい魚介類の網焼きが食べられるお店」と評価されることも。                 

キッチンには4つの網焼き台が並び、それぞれ火の強さや網の高さを調整できる仕組み。
炭火と素材との距離を調節することにより、熱の与え具合を調整するのだそう。
さらに、魚ごとに切り方や並べ方、火力や焼き時間を調整し、完璧な焼き加減でテーブルへと運ぶ。 「最高級の旬の魚介類しか使わない」「シンプルなことほど、奥が深くて難しい」「日々が勉強の繰り返し」というシェフはいかにも職人さん、といったイメージの素朴な人柄で、その一皿ずつに料理への愛情と信念がうかがえる。

5Kg以上の大きな魚は冷蔵庫で5日間ほど熟成させてから提供。死後硬直後に魚の身のアミノ酸の量が増加して、うまみが増すことは、日本ではすでによく知られているが、スペインで、魚の身の熟成具合について語れるシェフはアベルシェフを含めてまだ数人、と言ってもいいはず。  魚類には焼く直前に、塩の代わりに「アグア・デ・コバドンガ/agua de Covadonga(コバドンガの水、という意味の創作語。)」と彼らが呼ぶ、秘密の液体が全体にスプレーされる。オイル、ビネガー、塩分を含むこの液体の作り方は企業秘密。
コバドンガはピコス・デ・エウロパ、アストゥリアスの山間にある歴史ある小さな村の名前で、同地の言葉で「洞窟の湧き水」という意味。
メインにはタイ、ヒラメ、金目鯛やスズキ、舌平目、マグロのトロ、アンコウのタタキなどが並ぶ。メルルーサやアンコウ、イトヨリなどは、それらの肝も炭焼きにしてくれる。ヤリイカはそうじせず、内臓や墨が入ったままで焼かれる。
3〜5月は脂肪がたっぷりのったスズキやハタが、夏にはカツオ、イワシ、マトウダイやヒメジなどがおいしいのだそう。魚介類の価格は時価と重量で決められる。
ワインリストには料理に合わせて140種類の白ワインが載せられる他、カヴァやシャンパンの品揃えも充実。

画像casamononyc.com

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