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スペインのレストラン　Vol.18【Al Trapo】アル・トラッポ

マドリッド、グランビア通り近くのホテル「Hotel de las Letras／ラス・レトラス」のレストラン、アル・トラッポ。「フォーマルではない（堅苦しくない）高級料理」をコンセプトに、パコ・モラレスシェフがメニューをコーディネートし、2014年の4月にオープン。

ホテルは昔ながらの貫録がある6階建ての建物で、グランビア通りの11番地
内部は近代的なデザインの109室で、小さなスポーツジムやテラス付きのビップルームも備える高級ホテル。スタンダードのダブルルームが1泊約200ユーロから、テラスにジャグジーが付いているスペシャルルームに朝食、夕食（レストラン・アル・トラッポ）がセットになって、一泊537ユーロから、となっている。

夏場は、グランビア通りが見渡せる屋上のカクテルバー「Atico de las Letras」入り口のラウンジ「Bocablo」も人気スポットとなっており、タパスメニューとルームサービスもパコシェフが手がける。レストラン「アル・トラッポ」はホテルの裏、南側の通りにも入り口がある。

レストランのホールスペースは広々としていてモダンなデザイン。一番奥の壁には巨大なスクリーンが設置され、キッチンメンバーや料理の映像が映し出されている。テーブルクロスはなしで、カジュアルな雰囲気を目指し、長いカウンターではコシネロたちが料理を仕上げる様子を見ることが出来る。

料理は「感覚」を基に建築してゆく、というシェフ。これまであちらこちらで見てきた伝統料理を現代風に再構成し、独自の方法で表現するのが彼のやり方。
パコシェフがコーディネートしたメニューは前菜、メイン、デザート、という形にとらわれず、各自が自由に構成できるように作られている。
イベリコの腸詰やハム類はワゴンに乗せ、客席の目の前で取り分けてつけあわせと共にサービス。
チーズは味と香りの強さの順に分けられた国産品がそろっていて魅力的。

ワインリストはワインの卸し業者「ティントレリア」が担当。最近増えてきたレストランにおけるワイン管理のスタイルで、在庫や保管スペースなどの心配をせずに営業に取り掛かれる点が魅力。同店では約30種と少なめのセレクションに抑え、あまりポピュラーでないD.Oスペインワインを中心に、フランス、ドイツ産など信用できるボデガのワインをお値打ち価格で並べる。