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スペイン料理 Vol.2ESTOFADO DE PERDIZ
エストファード・デ・ペルディス(ヤマウズラの煮込み)
スペインにはヤマウズラが主に2種類。
市場に出回るのは「perdiz roja/ペルディス・ロハ」で、スペイン南西部原産。「perudiz moruno/ペルディス・モルノ」はアフリカからやってきてアンダルシア南部に生息しておりやや小さめだが、両者ともよく似ている。
飼育されたもの、野生のもの、野生のヒナを大きくなるまで育てたもの、の3種類が市場に出回っており、野生のものには直径2ミリほどの散弾銃の鉛の玉が体の中に残っているので簡単に判断ができる。
ヤマウズラのほか、ウズラ(codorniz/コドルニス)、キジ(faisan/ファイサン)、野うさぎ(liebre/リエブレ)、鹿(venado/ベナード)、鴨(pato/パト)、ハト(pichon/ピチョン)なども同様に煮込む。白ワインの代わりに赤ワインで煮込むことも多い。
付け合せの定番はリンゴや洋ナシ、モモなどのコンポートのほか、栗やジャガイモのオーブン焼きなど。エスカベッチェと同じく、豆料理に添えて出されることもよくある。
スペイン料理 Vol.2
【エストファード・デ・ペルディス】
【材料】8人分ヤマウズラ 8羽
A ニンニク 1株
タマネギ 2個
人参 大1本
ポロねぎ 2本
トマト 中1個
白ワイン 1?
鶏のだし又は水 約1?
ローリエの葉 小1枚
黒粒コショウ 6〜8粒
塩、オイル、薄力粉 適量
ヤマウズラは残った羽と内臓などをそうじし、首と足から先を落とす。両足首をしばり、塩、薄力粉を全体にまぶして油をひいたフライパンで皮目に焼き色をつけて取り出す。
Aの野菜類をミルポワ用にカットし、軽く塩をしてAのフライパンでしっかり炒める。
Bが色づいたら乱切りのトマトを加え、強火で水分が飛ぶまで炒める。
@とBを鍋に入れ、白ワインを加えて火にかけ、アルコール分をとばす。
ローリエ、粒コショウと鶏のだしをひたひたまで加え、ふたをして弱火で煮込む。
身体から足が手ではずせる柔らかさまで煮込んだら、火からおろしてそのまま常温まで冷ます。
ヤマウズラをとりだし、胸肉とモモ肉をはずす。煮汁を野菜ごとミキサーにかけ、シノワで濾して塩味を整えてソースとする。必要があれば、煮詰めて濃度を調節する。
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