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スペイン料理 Vol.33Huevas a la vinagreta /ウエバス・ア・ラ・ビナグレタ
(魚のタマゴのビネグレットソース和え)
海に近い地域では塩漬けの魚の卵をマリネにしたり、小麦粉と溶き卵をくぐらせて油で揚げたりして消費される。塩漬けにしてカラスミと同様に熟成させたボラの卵はアンダルシアの特産品。
マドリッドでは、タイやスズキ、ヒラメなどは季節により立派な卵を盛ったものが入荷するが、好んで食べる人は少ない。実際、そのままゴミ箱行きになる姿もよく見かける。
時々市場でも売られているが、魚の卵を食べる習慣がなく食べ方を知らないこと、調理しても食べてくれない人が多いことなどがその原因。「キモチワルイ」といわれたことまである…。逆にアンダルシアの人々は調理方法を知っており、好んで食べる人も多い。
アンダルシアで生産され、高級食材として流通しているのが塩漬けの魚の卵「Huevas de maruca en salazon( マルカの塩漬け」。
マルカ/Maruca と呼ばれるタラの一種の魚の卵を塩漬けにして乾燥、熟成させたもので、味、食感もカラスミによく似ている。500gぐらいのものから1500gぐらいのものまで大きさは様々。1kgあたり約50〜70ユーロ、マグロの身を乾燥させたモハマ/mojamaと並んで、グルメショップなどで売られていることが多い。
他にもマグロ、メルルーサ、ボラの卵なども同様にして流通しており、薄切りにしてトマトやアーモンドなどを添えるのが定番。
スペイン料理 Vol.33
【Huevas a la vinagreta /魚のタマゴのビネグレットソース和え】
【材料】
魚の卵
(タイ、スズキ、カレイなど)300g
シェリービネガー 20cc
オリーブオイル 100t
塩、粒コショウ 1枚
タマネギ 半分
赤、緑ピーマン それぞれ玉ねぎの半量
トマト 中1個
アサツキのみじん切り 適量
鍋に水、塩、粒コショウ、ローリエの葉を入れて沸かし、魚の卵を入れて火が通るまで静かに茹でる。
氷水にとって血管などを取り除き、水分を拭き取ってから一口大に切り分けてバットなどに並べる。
ビネグレットソースを作る。タマネギ、ピーマン、皮をむいて種を除いたトマトは5o角に切る。パセリ、塩、ビネガーを加えてよく混ぜ、オリーブオイルを加えて仕上げる。ビネガーの量はメーカーや好みにより調節する。
Aにビネグレットソースを回しかけ、味をなじませて提供する。
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