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スペイン料理 Vol.8Huevos a la Montañesa /
ウエボス・ア・ラ・モンタニェサ
卵の山岳風
カンタブリア地方の料理。「山岳風」と呼ばれるのは、出来上がりの姿が山のように見えるからなのか、カンタブリアの山岳地帯「Picos de Europa/ ピコス・デ・エウロパ」でよく作られた料理だからなのかは不明。深めの器に熱いベシャメルソースを入れ、ゆで卵の黄身を上に向けて大きめのスプーンに乗せたまま中まで沈めてから持ち上げるとタマゴの周りにソースの膜ができる。ベシャメルの濃度を薄くすれば薄い膜になり、濃ければ厚めの膜ができるので好みで調節する。
ベシャメルソースには、しっかりめに塩味をつけておくこと。ベシャメルに生ハムのみじん切りを加えたり、パン粉に香草や粉チーズ、パプリカなどを加えればオリジナルのバリエーションが広がる。生ハムやベーコンで巻いてからベシャメルソースをくぐらせる、という手も。
今回紹介したレシピのベシャメルソースの分量は作業がしやすいように多めになっているため、余りができる。
ナバラ地方では、目玉焼き型のフライドエッグ(Huevo Frito)をベシャメルソースで包み、パン粉をつけて揚げたものを「ウエボス・エンパナードス/Huevos Empanados 」と呼ぶ。「エンパナード」は「パン粉をつけて揚げた」という意味。ちなみにガリシア料理の「エンパナーダ」のほうは「パンの中にいれたもの」という意味で、パン生地をテンパンに伸ばしてツナのトマト和えなどの具を包み、オーブンで焼き上げたもの。
スペイン料理 Vol.8
【Huevos a la Montanesa /ウエボス・ア・ラ・モンタニェサ】
【材料】4人前 タマゴ 4個
(ベシャメルソース)
牛乳 1L
薄力粉 100g
バター 90g
塩、コショウ、ナツメグ 適量
衣用に薄力粉、溶き卵、パン粉 適量
揚げ油
(フリターダ)
ニンニク 1片
玉ねぎ 中1個
赤ピーマン 玉ねぎと同量
トマトソース 200t
塩、オリーブオイル 適量
付け合わせにするフリターダを作る。
多めのオリーブオイルとニンニクのスライスを鍋に入れてゆっくり加熱し、ニンニクがきつね色になったら5oにスライスした玉ねぎを加える。中火で炒めて透明になったら同様に切った赤ピーマンを加え、さらに炒める。最後にトマトソースを合わせ、塩味を調節する。
ゆで卵を作り(沸騰してから12分ゆでたもの)、冷水にとって冷ましてから皮をむく。
タテ半分、又はタテに4等分し、ベシャメルソースをくぐらせてバットにとり、冷やし固める。
(3)に薄力粉と溶き卵をくぐらせてパン粉をつけ、190℃の油で揚げる。
さらにフリターダを敷き、(4)を盛って熱いうちに提供する。
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