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スペイン料理 Vol.5Cordero Asado/コルデロ・アサード
(子羊のオーブン焼き)
結婚式やクリスマスをはじめ、おめでたい席やパーティなど特別な日に好んで使われるコルデロ(羊)、大きさなどで数種類に区別されている。
■Lechal/レチャル → 生後20から40日までのもので、体重5〜6kg、母乳のみで育ったもの。肉は白っぽく、脂肪が少ない。
■Recental/レセンタル → 生後45日で、体重15kg以下。母乳のほか、牧草や資料も与えられる。
肉は赤色が強く、脂肪も乗っている。
■Cordero Pascual/コルデロ・パスクアル → さらに成長した羊。4月頃のお祭り「パスクア」に食されることから付いた名前で、肉は赤く、脂肪もたっぷり、味、香りも濃厚。
■Carnero/カルネロ → 生後1年以上のもの。肉は硬く、味、香りは濃厚。
バルなどの日替わりメニューなどに出てくるものや、スーパーでパック売りにされているものはほとんどが輸入物の大きくなってしまった羊で、身の色も赤っぽく、味も香りも触感もまったく異なる。値段もレチャソの半分かそれ以下。
子羊は完全に火を通しきってそのおいしさが堪能できるが、大きくなってしまったものの場合はややロゼに仕上げたほうがパサつかず食べやすい。
子羊は年中出回っているが、5月から6月ごろ、母親が新鮮な牧草を食べてから与える母乳のみで育った子羊が美味とされる。カスティージャ・ラ・マンチャ地方産のものが優良で、とくにアランダ・デ・ドゥエロ/Aranda de Duero村付近のものが有名。
スペイン料理 Vol.5
【Cordero Asado/コルデロ・アサード (子羊のオーブン焼き)】
【材料】2,3人分子羊 4分の1
ニンニク 1株
ローズマリー 適量
子羊は頭を除いて左右に2等分したものをさらに上半身と下半身に2等分する。この大きさをCuarto/クアルト(4分の1)と呼び、大きさにもよるが2,3人分。
土鍋/Cazuelaまたは深さのあるバットを用意。子羊に塩をし、上面にラードを塗って皮目を下にして土鍋にいれ、鍋の内部2cmぐらいまで水をはる。好みでつぶしたニンニクやローズマリーなどの香草を加えることもある。
約160℃のオーブンに入れ、30〜40分加熱したら上下を返し、さらに30〜40分、皮目にしっかりと色がついてパリパリになるまで加熱する。途中でなべ底の水分がなくなると、流れ出る旨みが焦げ付いて台無しになってしまうので、時々水分を加えながら焼く。
焼けたら肉を取り出し、焼き汁は濾してから濃度と塩加減を調整してソースとして提供する。
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