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スペイン料理 Vol.30Habas a la catalana /アバス・ア・ラ・カタラナ ( ソラマメのカタルーニャ風煮込み)
大きなカスエラ(土鍋)の中で調理し、出来上がりを温めなおしてそのままテーブルの真ん中へおいて各自の皿へ取り分けるのが、昔ながらのやり方。煮汁を浸しながら食べるためのパンも欠かせない。
炒める時に使うラードとブティファラ、豚バラの味がソラマメになじみ、見た目よりもしっかりとした味に仕上がる。ブティファラは白いものでも血入りの黒いものでも、両方でも、好みで加える。塩漬けの豚バラはなければ入れなくてもよいし、ベーコンで代用することもできる。
今回の画像では、白いブティファラと生の豚バラを刻んで加えた。ソラマメは「アバス/Habas」「ファベス/faves」「ファバス/fabas 」などとも呼ばれ、実が完全に大きくなってしまう前の小さくて柔らかいときに収穫する。
グリーンピースやホワイトアスパラガスと並ぶ春の食べ物で、スーパーの棚にもサヤ付きのものが並ぶが、瓶詰、缶詰、冷凍などで年中出回っている。セビージャやグラナダ、カタルーニャやアリカンテなどが代表的な産地だが、全国で栽培されている。
スペインではかなりの量が消費され、一昔前までは貧乏人の食べ物というイメージがあったが、近年はその繊細な味と香り、栄養価などが見直されて、高品質なものがグルメ食材として取り扱われるようになってきている。一粒ずつ手で薄皮をむいたフレッシュの商品も高級食材として出回っている。
生ハムやチョリソなどを加えて煮込み料理「ギソ・デ・アバス」や小麦粉をまぶして油で揚げた「アバス・フリタス」などがポピュラーな調理法。とても小さいものを集めて「アビータス」や「アバス・ベイビー」として売られている商品が最近は人気。柔らかいのでそのままサラダに加えたり、軽く炒めたりして調理される。
スペイン料理 Vol.30
【Habas a la catalana /アバス・ア・ラ・カタラナ( ソラマメのカタルーニャ風煮込み)】
【材料】4人分
ソラマメ 1.2kg
豚バラの塩漬け 200g
ブティファラ 150g
タマネギ 1個
ニンニクの芽 一束
トマト 中2個
ラード 20g
フレッシュのハーブ 適量(好みでミント、タイム、ローリエなど)
白ワイン 100t
オリーブオイル 適量
塩、コショウ 適量
鍋にオリーブオイル少量とラードを入れて加熱し、タマネギのみじん切りとニンニクの芽のぶつ切りを入れて軽く塩をし、しんなりするまでよく炒める。
@に、細かく刻んだ豚バラの塩漬けと1cmほどの輪切りにしたブティファラを加え、さらに過熱する。
トマトは横半分に切り、おろし金で果肉の部分だけをすりおろす。皮とヘタの部分は使わない。
豚バラに火が通ったらBのトマトを加えて中火で水分と酸味を飛ばす。
Cの鍋にソラマメ、ハーブ類を加えてひと混ぜし、白ワインも加えてアルコール分を飛ばす。
ひたひたまで水を加え、マメが柔らかくなるまで弱火でコトコトと煮る。
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